戸建て住宅やマンションでトイレ増設工事、手洗い器(洗面台)の設置は可能？メリット、費用相場も紹介します！

分譲マンションの場合はトイレの増設やリフォームをして問題ないか、必ず管理規約を確認しましょう。規約によってはトイレの増設が禁止されていたり、移動させることも禁止されている場合があります。

また、指定業者以外の立ち入りが禁止されている、水回りの移動や工事自体を禁止しているマンションも少なくありません。

管理規約でリフォームを制限していない場合でも、事前にマンションの管理会社や所有者に問合せてみた方が安心です。

マンションは『専有部分』と『共有部分』に分かれています。

専有部分は窓や格子以外の室内。共有部分はマンションの廊下やベランダなどを指します。

入居者がリフォームできる場所は専有部分のみで、共有部分のリフォームは禁止されています。

室内のトイレ増設や手洗い器の後付けなどのトイレリフォームなら専有部分になるので問題ありません。

ただ、トイレの窓やマンション全体で使用している配管は共有部分になります。

賃貸マンションは契約者が借りている住宅のため、所有権は貸主にあります。そのため、トイレ増設やリフォームができるかどうかは、管理会社や大家さん次第です。

ただし、費用は借主負担になります。貸主にとっては無償でトイレの状態が良くなることになるので、許可を出す可能性はあります。

また、賃貸住宅を退去する際は基本的に原状回復を求められ、修繕費がかかる可能性があります。

手洗い器の後付けやウォシュレットの取り付けなら現状回復をする必要がないことがほとんどです。しかし、間取りの変更や違う壁紙や床材の交換の場合は現状回復を求められる可能性があることを覚えておきましょう。

トイレを設置したい場所に、約1㎡の便器を置くためのスペースがなければなりません。約1㎡は約1畳の広さを言います。

そのため、押し入れやクローゼットなど1㎡程のデッドスペースがあれば、そこにトイレを設置することができます。

ただし、間取りの変更が難しい場合もあります。設置したい場所が本当に工事が可能かどうかは業者に見てもらいましょう。

空いた部屋には水が流れてはいないので、トイレを増設する際は必ず配管工事を行います。

配管までの距離が遠い場合、配管の曲がる回数によっては配管工事費用が高くなり、水圧が弱くなる場合はタンクレストイレなど一部のトイレが設置できないことも。

また、マンションの場合は基本的に配管の位置を変えることはできないことが多く、管理規約ではトイレの増設が可能でも配管の問題でトイレリフォームができない場合もあります。

トイレの増設には設置場所の床下に十分な空間がなければなりません。床下に勾配を確保できるだけのスペースがなければ水流を保つことができず、トイレの漏水や詰まりを引き起こす恐れがあるからです。

マンションの場合、給排水管は専有部の横枝管と共用部の立て管の2つで構成されています。トイレを増設させるには横枝管を伸ばして勾配をつける必要があります。

戸建て住宅においても設置場所の下にスペースがない場合は床のかさ上げ等が必要です。

トイレ内のスペースが狭く、手洗い器のボウルが写真のような小さなものしか取り付けられない場合があります。

また、小さなものであっても設置後に動線が確保できるだけのスペースが必要です。手洗い器の大きさや場所によってはドアが開けにくくなることも。特にスペースに余裕がない和式トイレは後付けが難しいことが多いです。

なお、手洗い器には壁に埋め込むタイプもあり、その場合は壁に穴を開けます。マンションの場合は壁に穴を開けても問題ないか、管理規約の確認が必要です。

トイレの増設と同様、手洗い器も配管工事が必要で、新たに給排水管を立ち上げなければなりません。

床や壁を壊して行う配管工事ができない場合や配管スペースによっては手洗い器の後付けができない場合があります。

1階に1㎡ほどのトイレを増設する場合にかかる費用は約70～100万円です。

2階に同じく1㎡ほどのトイレを増設する場合にかかる費用は約80～150万円です。

1階にあるトイレから離れた場所へ増設する程、費用は高額になる傾向にあります。配管の延長工事や1階への水漏れ防止の工事が必要だからです。

なお、水圧が低い場合や手洗い器・収納を追加する場合は更に費用がかかります。

マンションにトイレを増設する費用は平均して約70万円前後です。この後に紹介するトイレ本体のグレードや配管が繋ぎやすいかどうかで費用に差が出ます。

トイレ本体のグレードが高く、工事が難しい場合は100万円程かかることもあります。

トイレの増設には、まずトイレ本体の費用がかかります。TOTOやリクシルなど、さまざまなメーカーから製品が販売されており、価格はグレードによって異なります。

グレードは大きく分けて2つあり、約10～25万円のベーシックタイプと約20～30万円のハイグレードタイプです。

ベーシックタイプは一般的に最低限必要な機能を持つトイレですので、特別な機能は必要ないと考える方はコスト重視で選ぶのがいいでしょう。

ハイグレードタイプは温風乾燥機能、自動開閉、腰を上げるだけで自動的に水が流れる機能、デザインがオシャレなものなどがあります。

高機能なトイレにこだわりたいという方はハイグレードタイプもチェックしてみてください。

置き型タイプ

約16～19万円

収納タイプとも呼ばれる手洗い器で、最も一般的なものです。ボウルの下に収納スペースがあるので、掃除用具やトイレットペーパーをスッキリ収納できます。

カウンタータイプ

約14～17万円

壁にカウンターを設置し、その上にボウルを取り付けるタイプです。見た目がオシャレなので人気が高く、トイレの空間にこだわりたい方には特におすすめです。

ブラケットタイプ

約18～25万円

省スペースなトイレでも設置可能な壁に埋め込むタイプです。壁に穴を開けたり、内装工事も必要になるので費用は高くなります。