浴槽とともにバスルームに欠かせない設備であるシャワー。ひと口にシャワーと言ってもさまざまな種類があることをご存知でしょうか。
この記事ではシャワーの種類と、最近人気の「オーバーヘッドシャワー」について解説。オーバーヘッドシャワーを後付けできるかについてもご説明します。
シャワーの種類
ハンドシャワー
手で持って使うスタイルのシャワーは「ハンドシャワー」と言います。局所的に湯水を当てられるので、体を洗うだけでなく掃除の際にも便利なシャワーです。
日本でシャワーといえば「ハンドシャワー」が一般的と言えるでしょう。
オーバーヘッドシャワー
海外のホテルなどで高い場所に固定されたシャワーを見たことはありませんか?
それが「オーバーヘッドシャワー」です。日本ではまだ一般的とは言えませんが、欧米では多く使われています。
高い場所にあるだけでなく、シャワーヘッドが大きいのも特長。シャワー範囲が広く、体全体を包み込むように洗えるのが大きなメリットです。
レインシャワー
オーバーヘッドシャワーと似たものに「レインシャワー」があります。
レインシャワーは天井付けになっている場合も多く、オーバーヘッドシャワーとの大きな違いは「水圧」です。
優しく雨のようにポタポタと流れ落ち、汚れを落とすというよりはリラクゼーションを目的としています。
メーカーによっては、オーバーヘッドシャワーとレインシャワーをはっきりと区別していない場合もあるので、湯量や水圧、使用目的をしっかり確認して選んでください。
オーバーヘッドシャワーのメリット
体を効率的に温める効果
シャワーヘッドが大きく、肩まですっぽり入るオーバーヘッドシャワーは、空気を含んだ湯がバランス良く体に当たります。
局所的にしか使えないハンドシャワーよりも、効率的に体を温めることができるでしょう。
節水効果
シャワーヘッドが大きく、湯がたくさん出るオーバーヘッドシャワーですが、空気を多く含んでいるため使用水量は実は控えめ。
湯船にお湯を張るより少ない湯量で温まることができ、合理的とも言える入浴方法です。
両手を使える
オーバーヘッドシャワーは壁または天井に固定されているので、手で持つ必要がありません。両手が使えるので、シャンプーなどの際に大変便利です。
リラックス効果
オーバーヘッドシャワーには、空気を含む量や水流の強弱に変化をつけたタイプ、ノズルからシャワーが回転しながら出てくるタイプも。リラクゼーション効果も得られるのが嬉しいポイントです。
オーバーヘッドシャワーのデメリット
価格が高い
日本ではまだ一般的とは言えないオーバーヘッドシャワーは、価格も高い傾向にあります。
メーカーのユニットバスでオーバーヘッドシャワーを搭載できるのは、グレードの高い製品が中心。総じて価格が高くなってしまいます。
お手入れがしづらいことも
高い位置に設置されるオーバーヘッドシャワーは、お手入れがしづらいと感じるかもしれません。脚立などを使う場合は危険のないよう、誰かに支えてもらう工夫も必要でしょう。
高さの制約がある
オーバーヘッドシャワーを心地よく使うためには、使う人の頭とシャワーヘッドの距離を30cm以上離すことが推奨されています。
身長が高い方、または浴室の天井が低い場合はオーバーヘッドシャワーの設置高さに注意してください。
オーバーヘッドシャワーは後付け可能?
オーバーヘッドシャワーは後付けで設置することもできます。
既設水栓を利用しながら設置できるオーバーヘッドシャワーが、TOTOやKVKから販売されています。
ただし、シャワーを壁固定するための下地の確認、給水圧の確認、既設水栓に接続するためのアダプターが必要かなど、諸々の設置条件の確認が必要です。
オーバーヘッドシャワーはDIY設置できない訳ではありませんが、漏水が起きるとマンションでは損害賠償につながるケースもあります。基本的には専門業者に工事を依頼した方が良いでしょう。
また、数年先に浴室リフォームを考えているのであれば、オーバーヘッドシャワーを設置するタイミングでリフォームに踏み切った方が、トータル価格を抑えて仕上がりも美しいバスルームになります。
オーバーヘッドシャワーを搭載できるユニットバスブランド
LIXIL
LIXILではハイグレードバスルームの「スパージュ」にオーバーヘッドシャワーをオプションで付けられます。インテリアに合わせてブラック色も選べるのが特長です。
また、一部の水栓にはグローエのオーバーヘッドシャワーも選べ、デザインの多さが魅力となっています。
パナソニック
パナソニックのオーバーヘッドシャワーは、ハイグレード仕様の「Lクラスバスルーム」に取り付けが可能です。
30cm×20cmの大きな長方形のヘッドには約100個の穴があり、豊富な湯量が降り注ぎます。
タカラスタンダード
タカラスタンダードは「プレデンシア」「レラージュ」など、ほぼ全てのユニットバスにオーバーヘッドシャワーを搭載することが可能です。
グレードに関わらず、オーバーヘッドシャワーを設置できるのが特長となっています。
まとめ
オーバーヘッドシャワーがあると、自宅のお風呂がより快適な空間に変わります。
オーバーヘッドシャワーは後付けも可能ですが、設置に慣れている業者に依頼するのがおすすめです。見た目の美しさや価格にこだわる場合は、リフォームという選択肢も検討してみてください。