キッチン・浴室・洗面所・トイレ。気になる水回りのリフォーム

住まいの水回りは毎日の生活において重要であり、常に衛生的に保っていたい場所でもあります。しかし長く使っていると、設備は古くなって使えなくなっていたり、故障をしていなくても今後も使えるのかといった不安がのこります。

水回りの設備は、一定の期間でリフォームを行う事で長く快適に使用することができます。この記事では、水回りのリフォームのタイミングとリフォームの費用と工事期間について解説しています。

水回りの設備の耐用年数がリフォームのタイミング

水回りの不具合は10年で現れると言われています。その理由1つとして、キッチン本体やトイレの便器設備には、メーカーが設定した「想定安全使用期間」が設定されています。耐用年数とも言われ、通常に使用したときに安全に使用できる目安の期間のことです。

設備の使用状況や設置環境によって期間も異なりますが、ほとんどの設備メーカーが約10年の耐用年数となっており、これを過ぎると何らかの不具合が現れる可能性が高くなってきます。

また、水回り設備は見た目に汚れや損傷がなくとも、設備を設置している床や土台となる下地材にサビや腐食といった不具合が起きている可能性があります。この原因のほとんどは、水回り設備の水漏れや浸水によるものです。

このように、水回り設備には異常が見られなくても何かしらの不具合が出ていることがあり、見つかりにくい状況があります。設置後10年以上経過している場合には専門の業者による点検を行い、異常や不具合が見つかった時にはリフォームの検討をお勧めします。

気になるリフォーム費用と工事期間。それぞれどれくらいなのか?

キッチンのリフォーム費用と工事期間

キッチンのリフォームでは、工事にかかる費用が平均で30万円から150万円になります。キッチンのリフォームは、どの様なリフォームを行うかによって費用に大きく差が出てきます。

例えば、キッチンの位置をそのままに、ガスコンロの交換や流しの蛇口を使いやすいものに交換するといったリフォームなら、費用も15万円から30万円ほどでリフォームが可能です。工事期間も当日、もしくは翌日には完成して引き渡すことが可能です。

しかし、キッチン自体を移動して対面式のキッチンに交換する場合などでは、配管や配線の交換。換気扇の移動といった移設工事の上に、内装工事も必要となるので工事費用が高くなります。また工事の手間もかかることから、工事期間も長くなってしまいます。

キッチンのリフォームでは、キッチンのタイプやグレードによって、費用と工事期間が大きくなるので、事前に業者とよく検討して必要なリフォームを進めましょう。

トイレのリフォーム費用と工事期間

トイレのリフォームでは、和式から洋式にするのか?洋式から洋式に変更するのか?といった選択によって費用も工事期間も変わります。また、使用する便器のグレードによっても変わってきます。

和式から洋式にする際に、簡易的に和式便器の上から洋式便器をかぶせるリフォームなら数万円程度で変更が可能です。しかし、完全な洋式トイレに変更する場合には、トイレの床下地や配管工事が必要となるので、15万円から20万円程度の費用がかかります。また、便器のグレードが上がればさらに費用も上がります。

工事期間も、和式便器に簡易的な洋式便器に変更するなら半日程度で工事は終わりますが、完全な洋式トイレにする場合には床下地と配管の工事が必要となり、3日以上1週間以内の工事期間が必要になります。

洋式から洋式への変更の場合、便器のグレードによっても変わりますが工事費用は10万円から20万円程です。手すりの設置や壁紙の変更。ウォシュレット付きの便座に交換といった場合には、数万円ほどで行うことが可能です。配管や配線に問題が無ければ1日で工事が可能です。

洗面所のリフォーム費用と工事期間

洗面所のリフォーム費用は、20万円から30万円程でリフォームが可能です。洗面台の交換でも、ハイグレードな洗面台でなければ10万円前後から数万円程度といったリーズナブルな洗面台もラインナップされています。

洗面所のリフォームの中で一番気をつけたいのは床や壁です。洗面所は、浴室と隣り合わせになっている場合がほとんどで湿気の多い場所なので、床下地の腐食や洗面台に接する壁や内部の下地材が腐食している可能性があります。

リフォームの期間は、洗面台の交換であれば1日程度で済みます。しかし、床や壁のリフォームを含めれば2日から3日以上はかかり、壁材や下地材の交換が必要な場合には一週間程かかる場合もあります。

浴室のリフォーム費用と工事期間

浴室のリフォームも、どの様なリフォームを行うかによって費用と工事期間に大きな差が出てきます。最近の浴室は、コンクリートやタイルで作られた在来工法の浴室は少なくなっており、浴室全体と浴槽が一体になった「ユニットバス」が多くなっております。

在来工法で作られたお風呂をリフォームする場合、手すりの取り付けのみや浴槽の交換のみといった場合には、費用も数十万程度に抑えられ工事も1日程で終わります。しかし、別々に工事を行うと結果的に費用が高くなってしまうので、一度にリフォームを行うと良いでしょう。

また、在来工法の浴室は、壁と天井と床に防水加工を施した上に、タイルやコンクリートで浴室を作り上げるので大変手間がかかります。浴室全体をリフォームする場合でも、費用も100万円から150万円以上もかかり、意匠性や設備が良いものだとさらに費用がかかります。

工事期間も一週間以上かかり、リフォーム中に浴室の下地材に異常が見つかった場合には、さらに工期も長くなって1ヵ月程度期間を必要とすることもありまます。

在来工法からユニットバスにリフォームする場合には、まず浴室を解体して下処理を行います。ユニットバスは浴槽、壁、天井、床のパーツが既に完成しており、現場に持ち込んで組み上げていきます。

現場で組み立てながら配管と配線の調整を行い、ユニットバスを入れた壁を元に戻すと完成です。費用も70万円から150万円程となり、ユニットバスのグレードによって金額にも差があります。工事期間も一週間前後で終わります。

水回りは同時にリフォームを行うと工事費は安くなる?

これまで別々の水回りのリフォームの費用と工事期間をご紹介してきましたが、水回りのリフォームは一度に行うと結果的に費用を安く抑えることができるのをご存知でしょうか。

水回り設備の耐用年数は、ほとんどが10年から15年に設定されています。新築後10年以上経過していると、水回りの設備には何かしらの不具合や異常が同時期に発生してきます。一度にリフォームを行えば、専門業者も商品をまとめてメーカーに発注するので、仕入れを低く抑えることができます。

また、水回りは家の一カ所に集中していることがほとんどで、給排水の交換や配線の工事の際に一度に済ませてしまえば、何度も工事を行う必要がありません。そのため、工事にかかる費用や時間も抑えられるので、一度に行う工事費用は高くなりますが、長い視点で見れば結果的に費用は安くなり、リフォームの工事期間も短くて済みます。

いかがだったでしょうか?

10年以上経過した水回り設備には、何かしらの異常が見つかることがあります。また、異常なく使えているとしても、設備を設置している壁や床に問題が起こることもあり、放っておくと大掛かりな改修工事が必要となる事があります。

新築後10年以上経過した住宅では、専門の業者による水回りの点検をお勧めします。また異常を発見した時には、速やかな改修やリフォームをご検討下さい。

水回りのリフォームでは、省エネ効果の高いリフォームを行った場合には、国や自治体の補助金が利用できます。リフォーム業者では、申請の相談や申し込みのお手伝いもできるのでお気軽にご相談下さい。