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水回りのドアは引き戸?開き戸?どれが適しているの?


家には、部屋の数だけ出入口があり、大抵の場合、ドアも必要になります。ドアの種類はいくつかあり、リフォームやリノベーションの際には、部屋ごとにドアの種類やサイズ、デザインを選ばなければいけません。中には特に深く考えず、リフォーム会社の提案通りにしていたら、思った感じと違った、使い辛かった、と後悔するケースもあります。間取りや使い勝手にも影響するので、ドアも慎重に選ぶ必要があります。
ここでは、キッチンや洗面所、トイレ、浴室といった水回りのドアにスポットをあてて、どんな種類のドアが適しているか、さらに、リフォームやリノベーションでの注意点をご紹介したいと思います。
1. 場所別 水回りに適したドア・適さないドアの種類とは?
水回りの用途ごとに、適したドアがあります。どんな場所に、どんなドアを付けると良いのでしょうか?おススメ理由や、おススメできないドアの種類を、場所ごとにご紹介したいと思います。
●キッチン・パントリー:開き戸・引き戸・オープン
独立した台所もLDKの出入口も家のメイン空間とも言える場所なので、明かりを通す、採光付きの開き戸が人気です。
また、食材など、キッチンで使うものをメインに収納するパントリーでは、荷物をもって通ることを考えると、体を動かす必要がなく、開閉がラクな引き戸がおススメです。キッチンに近く、導線の良さを求めるのであれば、ドアを付けずにオープンにしておくという方法もあります。しかし、この場合は、パントリー内が見えてしまうことや、キッチンからの匂いが入りやすいという点を考慮しておかなければいけません。
●トイレ:開き戸・引き戸
一般的には、開き戸が使われることが多いトイレのドアですが、トイレ内に内開きになるドアは避けましょう。便器があって開閉しづらいというだけでなく、仮にトイレ内で人が倒れた場合、ドアに体が当たって開かず、助け辛くなってしまう危険性があるからです。
車いすなどバリアフリーの面からは、引き戸が人気です。しかし、引き戸の方向によっては、トイレ内に手洗い器や手すりが設置できなくなるので注意が必要です。また、奥行きによっては、引き込みスペースが取れない場合もあります。引き込みスペースが無い場合や、広い開口スペースをとるために、引き戸の中でも、片引き戸ではなく2枚連動引き戸を採用するケースもあります。
●洗面脱衣所:開き戸・引き戸
廊下に面することが多い洗面脱衣所のドアは、他の部屋と同じように開き戸を選ぶことで、廊下の統一感を出すことが出来ます。しかし、開き戸は比較的狭い廊下の場合は、通行の邪魔になったり、ドアを全開に出来なかったりする場合があります。
ドアを開けた際に邪魔にならないという点で、また湿気が溜まりやすい洗面所の換気を良くするために開けっ放しにしやすいという点で、引き戸も人気があります。
●浴室:開き戸
ユニットバスの標準仕様の多くには、折れ戸が採用されています。浴室内を広くとる点で、有効的な折れ戸ですが、折れる部分やレール部分に汚れが溜まりやすく掃除がし辛いというデメリットがあります。
その点、掃除がしやすいのは開き戸です。特に、リゾートホテルのような雰囲気になると人気なのは、FIX窓とセットになった、ガラス張りの開き戸です。開放的で明るい浴室になります。しかしトイレと同様、開き戸は人が浴室内に倒れた時に開けづらくなってしまうので、浴室内にスペースが確保できる場合の方がおススメです。ガラス張りの場合は手垢などの汚れが目立ちやすいこと、プライバシーが無くなるというデメリットも覚えておきましょう。
さらに、これらのドアの中で、ガラスやガラリ、スリットが付いているもの、無垢材や合板など、デザインや素材、サイズの種類はいくつもあります。ドアノブの種類も様々です。建材メーカーのシリーズ化されたドアや、建具とノブを組み合わせて選ぶもの、デザインや材質、リノベーション空間のサイズにこだわって造作することも出来ます。
2.リフォーム・リノベーション時のドア選びの注意点
リフォームやリノベーションでドアを変えたり、新たに設置したりする際に、希望のドアが付けられない場合もあります。どんな点に注意しておく必要があるでしょうか?
■給排水管の位置とドアの位置関係を確認
水回りは、給排水管の位置がドアに影響する場合があるので注意が必要です。特に、集合住宅の場合は、排水管の位置が上下で繋がっていて動かせないことが一般的です。配管が通っている壁にドアを設置することは出来ません。開口部分には問題が無くても、引き戸の引き込み部分に配管があったり、開き戸を開けた部分に配管があって、当たってしまい、全開出来なかったりするということもあります。
さらに給排水管以外にも、電気配線が壁の中を通っている場合もあります。配線があればドアの移動や設置に伴って、配線も移動しなければいけないこともあり、工事が大がかりになるかもしれません。
ドアの場所を決める際には、給排水管や電気配線の位置を確認したうえで、設置場所や開閉時の干渉具合などの確認も忘れないようにしましょう。
■通行幅と作業スペースを確認
水回りの間取りや導線は、家事効率に大きく影響します。特に、キッチンや洗濯機の前などは、作業スペースや通行スペースが十分に取れているかを確認して、間取りを考える方は多いかと思います。しかし、ドアの開閉具合まで確認することは忘れていたというケースは少なくありません。家族がドアを開ける度に、作業を止めて移動しなければいけなかったり、ドアを開けると、通行できなかったりすることに、住み始めてから気づいたという方もいらっしゃいます。
キッチンは、下部の収納ドアや背面収納など、大小様々なドアがある空間でもあります。最近は、独立したキッチンではなく、LDKのオープンなキッチンが多いので、一見問題ないように思えるかもしれませんが、キッチン近くにバルコニーへ出る勝手口があったり、パントリーや家事室、洗濯室のドアがあったりします。出入りするドア以外にも、観音開きになる室内窓を家事室や、ワークスペースに設けていて、ドアに干渉する場合もあります。開き戸ではなく、引き戸にしたり、折れ戸にしたりすることで、干渉することを防げるかもしれません。。導線を確認する際には、ドアの種類や位置、開閉の向きなどの確認も忘れないようにしましょう。
3. まとめ
間取りの変更の際には、出入口の位置だけを意識したり、インテリアコーディネートの際には、デザインのみ気にしたりするかもしれませんが、ドアの種類をよく検討して選ぶことは、使い勝手に影響するので大事です。特に水回りのドアは、家事効率に関係します。水回りの用途や部屋の広さ、配管や配線の位置や作業スペースを確認しながら、ドアの種類や位置を決めましょう。
ドアの種類にこだわってリフォームやリノベーションをすることは、同時に、使いやすい導線や間取りの家づくりをすることになります。